雑記帳

No.004

セキュリティシステムとドア

関連商品:
ISI(インターロック制御盤)

建物や部屋の出入り口であるドアは、不特定多数の出入り口であると同時に、限られた人しか入れないようにする何らかのセキュリティが必要なケースが多くあります。もっとも単純なセキュリティは、施錠できるドアにして、鍵を持っている人だけが入れるようにすることが挙げられますが、このほかには暗証番号を入力して解錠したり、専用のカードキーで解錠したりする方法もあります。サンワイズのドアで、暗証番号方式でよく使用されるのは、美和ロック製のランダムテンキーロック(電池式)や長沢製作所製のキーレックス(機械式)で、錠前にテンキーが付いたタイプのものです。また、専用のカードキーで解錠するものにも錠前にカードリーダーが付いたタイプのものがあります。どちらも錠前とテンキーまたはカードリーダーが一体になっているので、ドア設置後の面倒な電気配線工事などは不要です。

これらは鍵やカードキーを持っている、あるいは暗証番号を知っている人のみが入れるドアですが、中には個人情報が書き込まれたカードキーを利用したり、指紋や静脈といった生態認証によって個人を特定した上で解錠したりするといった、より厳密なセキュリティシステムを必要とする場合もあります。個人を特定するというのは、決められた人しか出入りできないようにするのはもちろんですが、その人がいつその部屋に入り、いつその部屋を出たかといった情報を管理する「入退室管理」が出来るというメリットがあります。さらにクリーンルームやバイオハザードルームの出入り口では、インターロックのドアに入退出管理を組み合わせるなど、複雑な制御が必要になるケースがあります。このようなセキュリティシステムを組むには、ドアに電気錠を組み込むことになります。

サンワイズでは、このような複雑なセキュリティシステムについても、豊富な知識と経験に基づいて的確な情報を提供し、電気錠や各種認証装置、制御盤の選定を致します。また、必要に応じて制御盤の取付けや二次側結線工事も承っております。

RFID施工例

サンワイズでは2007年より社内の入退出管理の実用を兼ねた試験を続けています。アンテナの設置方法などを色々試すと共にシステム面の改良を続けておりますが、今のところ機器の性能向上を含めた市場の環境整備を待っているのが現状です。

RFIDとは(クリック)


RFID(Radio Frequency Identification)とは、ID情報を埋め込んだRFタグを用いて人やモノを識別・管理する仕組みです。従来の磁気カードと違い非接触で通信をします。流通業界でバーコードに代わる商品識別・管理技術として研究が進められてきましたが、それに留まらず社会のIT化・自動化を推進する上での基盤技術として注目が高まっています。おサイフケータイのfelicaもRFIDの一種です。

RFIDの通信距離は、使用する周波数により異なります。felicaのような数cmしかないものからUHF帯の7m位まで通信できるものまであります。現在、felicaが使用している13.56MHz帯は、日本ではかなり普及していますが、UHF帯はあまり普及していません。これは、周波数952MHz〜954MHzの非常に狭い帯域を使用して7m位の通信をする関係で電波干渉の問題から読み込み性能が安定しないこと、いまのところ機器のコストが高いことなどが普及を妨げています。

ところで、電波を管理する総務省が2012年夏を目標にUHF帯の周波数を950MHzから920MHzへ変更する方針を決定しました。これはUHF帯RFIDが爆発的に普及しているアメリカと同じ周波数帯になります。周波数変更に伴い帯域も増えるため読み込み性能の安定性向上も見込まれます。また、アメリカ仕様の機器がそのまま使用できると共に、日本での商品開発によるコストダウンも期待できます。

サンワイズでは、2007年より社内の入退出管理の実用を兼ねた試験を続けています。アンテナの設置方法などを色々試すと共にシステム面の改良を続けておりますが、今のところ機器の性能向上を含めた市場の環境整備を待っているのが現状です。

Q.テンキーやカードキーで部屋に入った後、部屋を出るときはどうなるのですか。
A. テンキーロックやカードロックなどの錠前は、入室後自動的に施錠される種類のものと、サムターンで施錠しなければならない種類のものがあります。自動的に施錠されるものの場合でも、退室する際に何もしないで退室できるもの(これを「アンチパニック機能」と言います)と、サムターンで解錠しなければならないものがあります。電気錠を組み込んだドアの場合は、ドアを閉めたら制御盤によって自動的に施錠されるようになりますが、退室するときは解錠用のボタン等を押して解錠するか、退室時にもテンキーやカードキーを使って退室するようにします。この辺りは実際に使用される方の使い勝手やご要望に合わせてセキュリティシステムを選定します。
Q.インターロックの部屋に入る際にテンキーを使って入室する場合、どんなハードが必要になりますか。
A. 特に入退室管理が必要なければ、電気錠つきのドア、インターロック制御盤(待機時施錠モードに対応するもの)、テンキーとテンキーを制御する制御器のほかに、退室時の解錠用ボタンなどが必要になります。解錠用のボタンは、通常のインターロックの扉は常時解錠された状態で、一方の扉が開いたときに施錠されますが、この場合は常時施錠された状態となっており、部屋を出るときには何らかの操作をして解錠しなければならないためです。この解錠ボタンを一回押せば一定時間解錠後、自動的に施錠するような制御が必要になります。
電気錠のハード
Q.停電になった場合のセキュリティは、どうなりますか。
A. 電池式や機械式のもの(先に挙げた美和ロック製や長沢製作所製のランダムテンキーロックなど)は、停電の影響を受けずに施錠・解錠が出来ます。電気錠を使用したドアの場合は、使用している電気錠の種類によって変ってきます。電気錠には、通電時施錠型通電時解錠型瞬時通電施解錠型の3種類があります。これは入る部屋のセキュリティの度合いなどによって使い分けます。例えば停電時に、人の避難や救助を優先させるべき箇所では、停電時には解錠される「通電時施錠型」の電気錠を、停電時でも機密情報や危険物の入った部屋の中に人を入れないようにしたい場合は「通電時解錠型」の電気錠をそれぞれ使用するなどです。避難するということを考える場合、錠前の中には、室内側からは常に解錠動作をせずにドアを開けることが出来る「アンチパニック機能」が付いたものもありますので、これを使用するということもあります(この「アンチパニック機能」を使用して通常の退室をする場合、退室管理は出来ません)。
Q.電気錠が故障して閉じ込められた場合はどうなりますか。
A. 電気的な故障の場合、その電気錠が「通電時施錠型」であれば、制御盤の電源を落とすことによって解錠されます。その電気錠が「通電時解錠型」の場合は、電源を落としても解錠されず、強制的に解錠する必要がありますので、予め非常用の解錠装置や非常カバー付のサムターンを付けておくようにお願いしています。また、「通電時施錠型」であっても、すぐには電源を落とせない(制御盤や電源スイッチの位置が分からないなど)場合やパニック状態になる場合もありますので、電気錠を使用する場合は必ず非常解錠装置やカバー付のサムターンなど、強制的に解錠できる錠前とすることをお勧めします。
Q.火災などの非常時はどうなりますか。
A. サンワイズのISIシリーズを含め、市販の電気錠制御盤のほとんどは火災報知器等の緊急信号用の入力端子を持っていますので、緊急時はこの信号を受けて強制的に解錠できるようになっています。入力信号の種類は各機種によって異なる場合がありますので、制御盤を依頼する際にご確認下さい。ただし、火災等に伴って停電が発生した場合は、強制的に施錠される機種もありますので、Q「停電になった場合のセキュリティは、どうなりますか。」の項目とアンサーを参照下さい。
Q.既設のドアのセキュリティレベルをあげたいのですが、どんなことが出来ますか。
A. ピッキング対策としてセキュリティのレベルを上げるためには、シリンダー(鍵)の種類を変更することなどで対応できます。シリンダーが無い扉にシリンダーを付けたり、シリンダーの種類を換えることは、錠前のメーカーが変わらなければ比較的簡単にできます。 電気錠を使ってドアの施錠解錠を制御することによってセキュリティを高めたいという場合、全てのドアに対応できる訳ではありませんが、例えばストライク(錠前のラッチやデッドボルトを受ける金物)を電気ストライクに変更する、後付けできる電磁ロックを取付ける、などが考えられます。その他にもお打合せする項目が多数ありますので、弊社営業担当にお問い合わせ下さい。
Q.ドアの施錠・解錠を集中管理するにはどうすればよいですか。
A. 施錠・解錠を集中管理する場合は、ドアに電気錠を組み込むことになります。電気錠を制御する制御盤は、1台で複数の電気錠を制御できるものがあります。この制御盤を使用してドア1組1組の施錠・解錠を個別に遠隔操作したり、全てのドアを一斉に施錠・解錠したりするなどの遠隔操作が可能になります。また、専用ソフト使用することによって、パソコンのモニターで施錠・解錠の状態を確認したり、パソコンを使って施錠・解錠の遠隔操作を行なうことが出来る機種もあります。
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